投稿日:2024年10月2日
相続対策の相談に応じている先の長男から「母がいない場で相談したいことがあるのですが」と連絡がありました。
その家族はとても仲良しで、いつもはお母様、長男、二男の3名揃って打ち合わせに来ます。
お話を伺うと、
「母が振り込め詐欺に遭いました。たまたま街中で母と会った際、今から銀行へ振込手続きに行くと言うので詳しく聞いたところ怪しい先への振り込みでした。既に100万円を2回振り込んでおり、今回3回目となる100万円を振り込みに行く所でした。母に目を覚ますよう説得し一緒に警察に行き被害届を出しました。」
お母様はまだ80歳。賃貸物件の管理を担い、帳簿をつけ、趣味の旅行に勤しみ、自転車でどこにでも出かける元気な方です。相続対策の難しい話も頑張って理解しようと、しっかり話を聞いて下さいます。
「母はまさか自分が…と相当落ち込んでいます。先日お話しした母の金融資産が200万円減っています。母は先生に正しい数字を教えなければいけないけど、恥ずかしくて言えないと悩んでいます。また、詐欺にあうような高齢者は判断能力に懸念ありとして相続対策ができなくなるのではないかと心配しています。」
事態は分かりました。金融資産が200万円少なくなる程度であれば大勢に影響はありませんから、このままの数字で進めましょう。
僕は何も知らないことにしておきます。
高い授業料になってしまいましたが、家族が近くで暮らしていると言っても同居している訳ではありませんから、これからはもっと慎重に、今まで以上にコミュニケーションを取りながら生活して下さい。
1万円を気にする方なのに、会ったこともない人に200万円も振り込むんですね…。
騙す方のスキルの高さに驚きました。
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