投稿日:2018年9月12日
平成30年9月11日(火)、東京で相続実務研修『吉澤塾7期』の最終回講義「不動産」を行いました。
バブル期に比べ少なくなったとは言え、未だに相続財産の半分は不動産です。
しかも、相談者が大好きな相続税対策(=節税)は不動産に適いません。
不動産を苦手にしている人、多いですね。
不動産会や建築会社の人であっても、自身が手掛ける分野(売買、賃貸、建築等)については得意でも、相続における不動産の評価や取扱い、税務、分割等になると途端に口数が少なくなります。
確かに、相続における財産評価は相続税法上「時価」と定められていて、財産評価基本通達でも「時価とは客観的な交換価値」とうたっているにも関わらず、同通達で同時に「宅地について、市街地は路線価、それ以外は倍率」と定めている…、一体どう評価すればいいの???な訳です。
しかも、評価単位、登記とは異なる課税地目、接道要件、建築基準法との関係等々、独特の知識と経験、勘とセンスが求められます。
だからこそ、この分野でしっかりした知識を身に着けることが、相続業界で生き残る上で大変重要なんです。
不動産屋さんにパスするだけでは相続コンサルは務まりません。
税理士も不動産を苦手にしている人、かなり多いです。
だって、試験科目に「不動産」ありませんから。
なのに、申告財産の約半分が不動産…、原付免許でトラック運転しているようなもんです。
「運転し続けたらいつか慣れる、上手くなる」って、それまでの人達は踏み台ですか!?と突っ込みたくなります。
僕の師匠曰く、「相続に強い税理士=不動産に強い税理士、と言えるかもね」は、あながち間違いじゃないかもしれません。
銀行で相続・事業承継の専門部隊を率いていた際、ジョブ・ポスティング等で「僕の部隊で働きたい」と希望する人には、最低でも<CFPかFP1級+宅建>の資格取得を義務付けていました。
「この2つの資格を取ったら、スタート台に立っていいよ」と言っていました。
あくまでスタート台に立てるだけで、【資格取得=一人前】ではありません。
時々「資格持ってるからベテラン」と勘違いする人がいるので…困ったもんです。
講義後は、吉澤塾相続研究会の入会案内、修了証の授与、集合写真撮影を経て、最後の打上げ「裏吉澤塾」。
性別、年齢、仕事、居住地等バラバラですが、業界の垣根を越え、半年間机を並べて学んだ同志ですから、盛り上がらない訳ありません。
あっという間の半年間、毎月1回顔を合わせるリズムが出来上がった頃に終了ですから、毎年“吉澤塾ロス”になる塾生が後を絶ちません。
それは僕も同じ。
せっかく仲良くなったと思ったら、「終了」…講義とはそう言うものだと頭では分かっているのですが、未だに慣れません。
『吉澤塾7期<東京>』の皆さん、半年間、お疲れ様でした!!!
来週は<大阪>会場でも修了式です。
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