ブログ「相続の現場から」

<仕事ができる人>とは…

投稿日:2017年4月1日

独立してマル3年、「なんで銀行辞めたんですか?」とよく聞かれるので、その全てを話す訳にはいきませんが、一つだけ話をしたいと思います。

 

(世間的には比較的安定かつ高賃金と思われている)銀行員を辞めた理由の一つは、<仕事ができる人>この定義を勘違いしていることに気付いたからです。

 

~以下、長文ですので時間のある方のみお読み下さい。~

 

大学卒業後すぐ就職し独立するまでの25年、そのほとんどを銀行員として過ごしてきました。

その間ずっと「仕事ができる=実績が良い」と思っていました。

 

実績を挙げるために、必要な知識を身に着けるべく勉強し、資格を取得し、取引先のために何が必要か考え、少しでも役立つ提案がないかと知恵を絞り、フットワークよく動き、時間や約束を守り、使える営業として働いていました。

 

部下がつくような年齢になっても、「個人の実績を挙げる=会社の収益に貢献する」「個人のレベルを上げる=顧客満足度が向上する」「個人のクオリティを上げる=会社の知名度や評判を上げる」と思い、他社・他者との差別化を図るべく、高いレベルを目指してスキルを積み上げていきました。

 

個人の実績が良ければ、例え同僚による「やっかみ的風説の流布」があったとしても、それなりに上に行くものと思っていました。

(人の上に立つ)偉い人なら、人の価値を見る能力位備わっているはず」と思っていたからです。

 

若手と呼ばれるうちはそれで良かったのですが、ある程度年齢が上がってくると、「あれ?」と思うことが多くなりました。

 

どう考えても(自分より)実績が乏しい奴が先に出世していくんです。

 

大した実績も挙げていなくても、上司の覚えがいいだけ誰とも喧嘩しないだけ等、僕の基準では<仕事ができない人>が僕より先に出世し、役職が上になり、(実績に見合わない)給与をもらい、「あれ、何かおかしいな」と気付くようになりました。

 

そう、組織において<仕事ができる人>とは、個別業務の遂行能力が高い人のことではなかったのです。

 

社内で一目置かれる職人とか、他が真似できないスキルを有したスペシャリストは、マネージャーとしては逆に使えない人材で、ラインから外れて勝手に稼いでくれればいいだけのポジションだったのです。

 

恥ずかしながら、気付くのに20年位かかってしまいました

 

別に偉くなりたくて銀行員になった訳じゃありませんが、特殊能力故評価されない現状に大いに悩み、悔しい日々を過ごしていました。

 

悩んだ上で出した結論が、だったら「組織において」を外せばいいじゃないか!

自分一人でやる!です。

 

「組織において」がなくなれば、評価する人の目を気にすることなく、仕事に集中できます。

 

良いことも悪いことも全部自分の責任儲かるか路頭に迷うかも全て自分次第余計なことに無駄な時間とお金を割く必要なく全責任を自分で背負って生きていく

 

聞こえはいいですが、(世間的には)安定した待遇を捨てての決断でした。

(家族には迷惑掛けました)

 

このまま銀行員を続けていくと、生活は安定するが、精神的に崩壊していく。

独立すると、生活は不安定になるが、ストレスからは解放される。

 

この両天秤について10年近く悩んだ挙句、コップから水が溢れる表面張力が崩壊したのを機に独立を決意した次第です。

 

この決断が成功か否かは相当先にならないと分かりません。

 

しかし、今、とても幸せです。

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