ブログ「相続の現場から」

「指摘されなかったこと」と「正しいこと」は違います

投稿日:2017年12月15日

相続の相談に応じていると、判断に悩むグレーな行為(取引)について相談者から

「親父の相続の時は大丈夫だった」

「親戚は何も言われなかった」

と言われることがあります。

 

例えば、「なんちゃって生前贈与は名義預金とみなされる可能性があります」と助言すると、上記のように言い返されます。

 

それって、

●税務調査があり、そこできちんと議論され、正式な結論として「問題なし」となったのですか?

●そもそも親父の相続っていつの話ですか?

●親戚はどの程度の額の何について何も言われなかったのですか?

 

同じ事案なんてこの世に存在しません。

似てる事案はあるかもしれませんが、あくまで似てるだけ、同じではありません。

 

調査と言っても人間がやることですから漏れもあるし、ミスもあります。

調査する担当者の力量スキルも関係するし、所轄の繁忙重点項目の対象かどうか優先順位の高低他の間違いとのバーター等色々なことが複雑に関係します。

 

法律や通達は完璧ではありません。

解釈や判断は人によりそれぞれです。

ですから、現場で悩ましい事案が多々発生するんです。

 

税務署に指摘されなかったからと言って、決して正しいと正式に認められた訳ではありませんのでご注意下さい。

 

Aさんは大丈夫だったのに、Bさんは駄目と言われたからと言って、別に不思議はありません。

不公平かもしれませんが、Aさんは単に見過ごされただけラッキーだっただけたまたま漏れただけ少額だからと見逃してくれただけかもしれません。

 

と考えると、「結局運かよ!」と怒られちゃいそうですね…。

 

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