投稿日:2025年4月9日
令和7年4月7日(月)、2月に東京と大阪で開催した『相続に携わる人のための令和7年度税制改正』セミナー参加者だけを対象に、無料で追加セミナー(ZOOM)を行いました。
令和7年度税制改正(修正法案)
『103万円の壁対応』
~基礎控除の特例の創設~
今回の税制改正は近年稀にみるドタバタ改正。
自公政権が少数与党となったことが全ての始まりです。法案を通過させるためには野党の協力を得ないければいけませんから。
とはいえ、呑める注文と呑めない注文がある。
国民民主党の主張する「103万円の壁」を「178万円の壁」に引き上げる案は呑めないものの、「123万円の壁」まで引き上げることでお茶を濁し、例年より10日程遅く「令和7年度税制改正大綱」を発表し、閣議決定したはいいけど、国民は納得できないと協議離脱。
そこで高校無償化を主張する維新の方がまだ予算規模が小さくて済むと維新にすり寄り、同時並行で国民との協議も続け、2月28日に「160万円の壁」まで引き上げた修正法案を提出するも、やはり国民は中途半端と物別れ。
結局、維新の協力を得ることで何とか年度内に法案を成立させることができて…。
というのが今回の税制改正を巡る大まかな流れですが、だったら国民の意見なんて最初から聞かず「103万円の壁」のままで良かったのでは?
というか、壁を「103万円→123万円→160万円」と引き上げたところで、社会保険の壁問題を解決しない限り効果が期待できないというお粗末さ。
しかも、修正法案で追加された「基礎控除の特例」は、年収200万円以下の人は恒久的に適用を受けることができますが、年収200万円~850万円以下の人は令和7年及び令和8年の2年間しか適用されない。
う~ん、なんだか微妙…。
やたら難しく、ややこしく、面倒くさくして、それ程効果なしって、一体何がしたいの???
減税効果は2万円~4万円程度しかない(年収1000万円以下の人の減税額は約2万円)んだから、定額給付の方がどれだけ簡単か…。
トランプショックもありますので、これから先の読めない混沌とした世の中になりそうだなあ…。
ちなみに、今回行った追加セミナーは2025年4月30日(水)まで見逃し配信がありますので視聴資格のある方はお早目にご覧下さい。(資料及び視聴URL、パスワードは事前にメールでお送りしています。)
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