投稿日:2026年4月13日
令和8年4月8日(水)付の新聞に、『銀・証、相続手続き共通に~書類提出1回で完了~大手7社』の記事がありました。
年間160万人以上の人が死亡する世の中ですから、金融機関が相続手続きに要する時間とコストを削減し、事務を効率化しようとする流れは理解できます。
しかし、相続手続きを単なる“事務手続き”と割り切り本体から切り離してしまうのは「もったいないなあ…」と思います。
記事によると、SMBC日興証券の主導により、大和証券、野村證券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、三井住友銀行、三井住友信託銀行、三菱UFJ信託銀行の大手金融機関7社が相続手続きに関する新会社「みらいたすく」を設立するようです。
2027年夏に一部地域で試験導入し、2028年秋に本格稼働を目指すとか。
他の金融機関にも参加を働きかけるようですが、乗ってくる金融機関はあるでしょうね。
故人が10社の金融機関と取引していた場合、相続人は10社それぞれに必要書類を提出し、個別に手続きを進める必要があります。必要書類は各金融機関毎にフォーマットが異なり、添付する書類も全く同じとは限りません。時間もかかりますし、相続人にとってかなり負担が大きい作業となります。
金融機関にとっても相続手続きは相続人の特定や遺産分割協議書若しくは遺言書の確認等、専門的な知識やスキルを要する難しい作業のため、人材を育てるのも大変だし、それ自体が(直接的に)収益を生む訳ではないため、悩ましい問題だったのです。
新会社が稼働した場合、相続人は新会社に連絡すれば足りるため、相当負担が軽減されるでしょう。但し、新会社に合流した金融機関についてだけですが。(と考えると、新会社に参加していないと面倒なことになる…という流れにもなりそうですね。)

新会社に業務を移管することにより、金融機関側もコストを3割程度削減できるとか。
そこだけを見たらお互いにメリットがあると思ってしまいますが、果たしてそうでしょうか。
僕は金融機関にとって大事な機会収益の機会を失ってしまうことを危惧しています。
金融機関にとって相続が大きなビジネスチャンスであることを理解している人が少な過ぎるのだと思います。というか(誤解を恐れず言うと)偉い人になればなるほど相続がビジネスになるなんて知らないでしょうね。
現場でも相続が重要なビジネスチャンスであることを知らない(経験したことがない)のだと思います。
もったいないなあ…。

2015.12.14
2025.12.4

2026.3.31

2024.7.4

2026.3.27

2025.10.1

2026.4.1

2022.5.16

2017.10.23

2021.5.22
© 2014-2026 YOSHIZAWA INHERITANCE OFFICE