投稿日:2024年11月20日
令和6年11月13日(水)付の新聞に、『東京の75歳以上、独居35%~2050年推計46都道府県で2割超~背景に未婚率上昇』の記事がありました。
分かっていることとは言え、具体的な数字を突きつけられると愕然とします。本格的な超高齢社会を迎え、将来日本はどうなってしまうのでしょうか?
2024年11月12日(火)に国立社会保障・人口問題研究所が公表した将来推計によると、1971~1974年生まれの団塊ジュニア世代が全て75歳以上の後期高齢者となる2050年に独居老人(1人暮らしの高齢者)が急増し、山形を除く46都道府県で75歳以上人口に占める独居老人の割合が2割を超えるという結果となりました。
独居老人は都市部ほど多くなり、2020年に50万人だった東京都の独居老人数は、2050年には90万人まで増えるそうです。
また、2050年における75歳以上に占める独居老人の割合は、山形県を除く全都道府県で20%を上回り、最多の東京では35.7%に達するそうです。(全国平均は28.9%)
この理由として挙げられているのは「未婚率の上昇」です。
2020年の国勢調査によると、50歳までに一度も結婚したことがない人の割合(生涯未婚率)は男性で28%、女性で18%といずれも過去最高を更新し、都市部ほど高い傾向だったそうです。
つまり、人口が多い都市部に婚姻したことがない国民が集まるため、結果都市部における独居老人が増えることになるとのこと。
東京で暮らす僕としては介護保険料が急増するのでは…と危惧しています。
「未婚率の上昇」はすなわち「少子化」に直結しますので、「婚姻しない→子が生まれない→人口ピラミッドが高齢者に偏る→高齢者の支え手がいない→人口がドンドン減少していく」という負のスパイラルに突入していることを意味します。
支え手がいない社会では、世代間扶養の方式を採用している年金や医療といった社会保障を維持するのが難しくなり、また、ある程度若くないと務まらない仕事(警察官、消防署、自衛隊、建築土木、力仕事等)に就く人もいなくなります。
更に、加速度的に進む人口減少は国力の低下につながりますので、ただでさえ他国からの輸入で成り立っている日本はますます発言権が弱くなっていきます。
目先の課題として、急増する独居老人を「誰が」「どのように」見るのかを考えなければいけません。
賃貸住居の場合の保証人は?通院の補助は?食事や介護は?老人ホームの保証人は?認知症になったらどうするの?強盗などの防犯対策は?災害時の助けは?…検討しなければいけないことは山ほどあります。
孤独死も増えるでしょう。
社会問題となるのは間違いありませんから、今から覚悟を持って備えておかなければいけません。
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