投稿日:2025年10月24日
令和7年10月5日(日)付の新聞に、『見限られた「論破系」新人~「研修、強制できないですよね?」~「追い出し部屋」は妥当か』の記事がありました。
密かにお気に入りの「揺れた天秤~法廷から~」シリーズ。
今回は、採用直後から問題だらけの新入社員に業を煮やした会社が、その新人を「追い出し部屋」に入れた上で解雇した行為が妥当かどうかが争われた事件が取り上げられています。
どう考えても採用ミス…なのに会社がお金を払うという納得いかない結末に頭が痛くなりました。

この新人、10月の内式に欠席、内定者懇談会も欠席、入社前説明会では汚い身なりで登場、入社直後の研修における自己紹介では制限時間を超え年金制度について持論を延々と展開、工場研修ではだらしない服装で出勤、研修中に大声を出して暴れる、研修は強制ではないからとやりたくないことはやらない、配属先の先輩に生意気な口調で口答えする等、相手を論破することに生き甲斐を感じるコミュニケーション能力ゼロのヘリクツこね野郎なんです。
KTとかそういうレベルじゃありません。
いわゆる「面倒くさい」奴
あまりの酷さに会社は入社2か月で見切りをつけ、退職勧奨するも「辞めるつもりはない」とこれを拒否。
力関係的に「売り手市場」なのは分かりますが、だからといって人物不適格な問題児でも採用せざるを得ない程会社側の立場は弱いのかな?
結局会社は試用期間を延長し「追い出し部屋」に新人を入れ説得を続けるも態度は変わらず、そこで会社は8月末に解雇予告通知書を交付し9月末で解雇した所、新人が「不当解雇だ」と労働審判を申し立て、最終的に裁判となりました。

東京地裁は、会社による解雇権の乱用があったとして、解雇は無効であると会社に賠償金55万円を払うよう命じました。
双方が控訴した東京高裁で、会社が新人へ解決金を支払うことで和解が成立したそうです。
退職勧奨に加わった役員は採用にも関わっていて、この新人を「非常に礼儀正しく、正義感も強い」と高く評価し「いい社員になると思って採用した」そうです。
見る目がないのか、新人の演技が一流だったのか分かりませんが、どう考えても採用ミス。
外資系の会社だったら有無を言わさず即効で解雇でしょうね。
日本の労基法は「労働者を守る」意識が強すぎ、というか過剰すぎます。
こういう問題児をすぐにクビにできるようにしないと、会社が勇気を出してボーダーラインの人物を採用することができず、結局双方にとってチャンスを失うことになってしまいます。
本当、採用ってリスクでしかない…。

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