投稿日:2016年4月11日
現在相続対策コンサル中のお客様、昨年お母様から上場株式の贈与を受けたそうです。
それも、まあまあ大きな金額で。
現金贈与は珍しくないのですが、上場株式の贈与は珍しいので背景を伺ってみた所、「取引している証券会社から勧められた」とのこと。
「なかなか気が利く証券会社じゃん!」と思い、更に詳しく聞いてみると、贈与を受けた上場株式はすぐに売却させられ、売却代金全額で投信を購入させられたそうです。
その投信は、通貨選択型、為替ブリブリで中身や運用がさっぱり分からん難しい商品でした。
もちろん、お客様自身もチンプンカンプン。
現在は思いっ切り“元本割れ”。
先生、「母に万が一があった場合、この投信で相続税を払えばいい」って証券会社の人が言うんですけど…。
納税資金を確保しておくことは正解〇
相続対策の一環として生前贈与することも正解〇
だけど、大事な納税資金を値動きの荒いリスク商品で運用するのは間違い✕
しかも、中身も分からないややこしい商品で運用するなんて論外✕
最初は「気が利く証券会社」って思ってましたけど…結局、
高齢者が上場株式を保有していても積極的に乗り換え勧誘出来ないし、仮に乗り換え勧誘に成功したとしても取り組んでもらえる商品は限られるし、更に取り組んでもらえたとしてもその商品の手数料は低いし、だったら「相続対策」の名の下に上場株式を次の世代に贈与させちゃえ!次の世代だったら若いから何でも取り組んでもらえるし、しかも手数料が高い商品をお勧めできるし、という背景じゃないでしょうか。
気付いた時には時遅し。
元本回復したらこの投信は即売却、同時にその証券会社は“出禁”です。
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