ブログ「相続の現場から」

人の行動は経済合理性では説明できない

投稿日:2018年2月28日

僕には娘と息子、2人の子がいます。

 

先日、5個入りの飴の袋を娘に渡し、「弟と仲良く分けなさい。飴の数で喧嘩になったら5個全部取り上げるから。」と伝えました。

 

娘がどうするのかなと思って見ていたら、弟に向かって「私が4個、あなたは私より小さいから1個でいいでしょ。」と言い、兄弟喧嘩が始まってしまいました。

 

そこで飴の袋を取り上げ、今度は息子に飴の袋を渡し、「お姉ちゃんと仲良く分けなさい。飴の数で喧嘩になったら5個全部取り上げるから。」と伝えました。

 

すると息子は「僕は2個でいいよ。お姉ちゃんに3個あげる。でもそんなに好きじゃない飴なら僕が全部もらうから。」と提案し、娘は少し納得いかない顔を見せたものの、弟の提案を受け入れ、二人とも無事に飴をなめることができました。

 

実はこれ「最後通牒ゲーム」と言って、経済合理性では説明できない人間の行動心理を読むテストの一種です。

 

兄弟喧嘩になったら二人とも飴をなめられません。

飴をなめるためには、喧嘩にならないよう、相手のことを考え提案すべきです。

 

しかし、「自分が有利な条件では相手が拒否するかもしれない」と思っても、人は自分を中心に考えてしまう所があります。

「提案を拒否されたら二人とも飴をなめられない」と頭では分かっていても、譲歩できないのが人間の心理なんです。

 

正に、経済合理性では説明できない人間の行動心理ですね。

 

これって遺産分割協議そのものに当てはまります。

「まとまらないと税の特例が適用にならない」

「まとまらないと自分も不利益を被る」

と分かっていても、相手を懲らしめたいと思ってしまうものなのです。

 

と言うことで、僕も遺言を作成しておいた方が良さそうです。

 

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