ブログ「相続の現場から」

相続の現場から『おっしゃりたいことは分かるのですが…』

投稿日:2019年7月16日

相続発生後の処理をサポートしている案件の話し。

 

亡くなったのは、通勤圏内にある農地、いわゆる宅地並み農地をたくさん有している方です。

 

先日、窓口となっている相続人からこんな発言がありました。

 

「父は生前、先祖代々の土地は長男が承継すべきと言っていました。

私もそうすべきと思います。

近所の人達も農地は長男が相続するもので、女は口出ししないのが当たり前だと言っています。

遺言はありませんし、私以外の相続人は誰も父の発言を聞いていませんが、私は父の意見に異論ありません。

但し、長男は農家を継ぐのが嫌で家を飛び出してしまっているため、土地に対する思い入れが全くありません。

なので、相続した土地をすぐに売却してしまう可能性があります。

そんなこと、父は絶対に許しません。

また、長男夫婦には子供がいないので、長男が死亡したら嫁に土地が相続されてしまいます。

それもおかしな話なので、長男が死亡したら土地は長男の弟か妹に相続してもらいます。

ですから、今回は長男が農地をすべて相続し、当面の管理費用見合いのお金を少しばかりつけてあげようと思っています。

親族のOKが出ない限り土地を売らないよう長男から確約を取ります。

農地以外の財産、つまりお金は我々が相続します。この分割案は私が考えました。

まだ誰にも言っていません。

だって、父が生前お前が頼りだから、遺産分割はお前が中心になって決めなさいって言っていましたから。

ですから相続人は皆私の意見に従うべきです。

別におかしくないでしょ?」

 

突っ込み処満載過ぎて、どこから指摘したら良いか悩みます。

 

はあ…長い夏になりそうだなあ…。

 

さてと、キャンプ言って焚き火でもするか…。

 

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