投稿日：2020年10月5日
相続が発生し相続税の申告について税理士に相談すると「金融機関に依頼し、故人がお亡くなりになった日の残高証明書を取って下さい。」と指示されます。
これって実は“落し穴”が隠されていること、ご存知ですか？
相続税は「点」です。なので、相続発生日の残高証明書を取り寄せるのは間違いではありません。
では、7月17日の相続が発生したとして、相続人が同日付の残高証明書の発行を依頼した場合、金融機関は7月17日の何時の残高について証明書を発行すると思いますか？
「依頼した時間？」「指定した時間？」「その日の朝一番？」「窓口が閉まる15:00？」「夕方17:00？」
正解は（銀行によって異なりますが多くの場合）7月17日の24:00です。（23:59:59秒の銀行もあります）
つまり、相続発生日の日中に資金異動があった場合、残高証明書に記載されている残高とは、日中の資金異動後の数字になります。
大事なのでもう一度言います。相続税は「点」です。この「点」とは「日」ではありません。正に「その時」を指します。
親が亡くなり、病院や葬儀会社への支払いのため子が親のキャッシュカードを使用して相続発生日に銀行からお金を引き出している場合もありますので、必ず通帳の取引履歴と残高証明書を照らし合わせ、不明瞭な資金異動がないか確認しなければいけません。
それが最終的にお客様を守ることにつながります。
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