投稿日:2021年1月22日
令和3年1月19日(火)付の新聞(夕刊)に『空き家防止へ先手』の記事がありました。
「空き家」ビジネスが加速しています。「空き家」と「相続」は密接に関係していますので、押さえておきましょう。
●東急不動産…高齢者の住み替えを促進
●さくら事務所…今後かかる修繕費等の見積もりサービス
●MARKS…孤独死等により空き家となった物件情報サイト
●クラッソーネ…解体工事会社と空き家所有者のマッチングサイト
少子化により人口が大幅に減少していく状態が今後100年以上続くことが明確です。
しかも、既に世帯数を大きく上回る数の住戸が存在しているにも関わらず取り壊される戸数よりも新たに建築される戸数の方が圧倒的に多いのですから、今後も確実に「空き家」は増えていきます。
国としても「空き家」問題は深刻に受け止めていて、空き家に対する課税が強化されました。
また、使わない不動産を相続しないで済む制度の創設も検討されています。
まだまだ高齢者を中心に<土地神話>が残っており、「土地さえあれば安心」「資産と言ったら不動産」的な考えが色濃く残っています。日本は島国・農耕民族ですから気持ちは分かります。しかもバブル期の狂乱を経験しちゃってますし…。さらに「先祖代々の土地を自分の代で減らす訳にはいかない」と言う責任感や義務感もありますから。
しかし、そろそろ<その考え方>にお別れしませんか?
(自宅等自分で使う不動産を除き)収益を生まない不動産は資産ではありません。
他の先進諸国には建築制限があり、年間に建築できる戸数の上限が決まっています。日本には建築制限がありませんので、好きなだけ建築することができます。国が本気で「空き家問題」を解決したいなら、建てさせなければいいのに。ゼネコンやハウスメーカー等から猛反発を食らうでしょうが、抜本的な解決を目指すならそうすべきです。もしくは「1戸建築する場合、必ず2戸(最低でも1戸)取り壊さないといけない」ルールを設けるとか。
相続は好きな財産だけ相続できるような都合の良い制度ではありませんので、相続コンサルタントの立場としては「将来どうするか」について親子の会話を増やすよう働きかけていくしかないですね。
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