ブログ「相続の現場から」

新聞の見方『公示価格15年ぶり上昇率』

投稿日:2023年3月27日

令和5年3月23日(木)付の新聞に、『公示価格15年ぶり上昇率全国1.6%~都心回帰、商業地伸び~全国1.6%』の記事がありました。

 

地価上がることはいいことなのでしょうか?僕はちょっと心配しています。

 

記事によると、

●商業地は全国平均で1.8%上昇した。

●都心部がけん引する形で、三大都市圏(東京、大阪、名古屋)の商業地は2.9%上昇した。

●住宅地は全国平均で1.4%上昇した。

●千葉県木更津市が20.9%上昇、北海道北広島市等が30%上昇等、利便性の高い郊外や大型開発地の上昇が目立つ。

とあります。

 

 

一方、関連する記事、『都市部地価3つの追い風~共働き/在宅勤務/低金利~マンション。平均5000万円超』によると、

●全国の新築分譲マンションの平均価格は5121万円と10年前より約1300万円も高くなった。

●日本の正社員の平均年収と比べて約10倍の水準となっている。

●東京23区の平均価格は8236万円と約3000万円も高くなっている。

とあります。

 

 

また、東京首都圏経済版の『都内公示価格~商業地23区すべて上昇~観光地・オフィス街回復』によると、

●東京都の全用途、商業地、住宅地のいずれも2年連続上昇した。

●都内の住宅地は2.6%上昇したが、交通利便性に劣る多摩地域は下落している。

とあります。

 

 

地価が上がると不動産を所有している人の財産価値が上がりますので、「保有資産の価値が上がる」といった点ではいいことだと思います。儲かっている訳ですから。

 

しかし、固定資産税評価額も上がりますので、固定資産税都市計画税等の保有コストも上がります。また、路線価も上がりますので、相続税対策も必要となってきます。会社不動産を所有している場合、自社株評価にも影響を与えますので、株価対策も必要になってくるかもしれません。

 

そもそも、普通の会社員給与で自宅を購入できない世の中ですから、ちょっとおかしいですよね。物価上昇に伴って給与も上がるのであればいいのですが、そうなっていませんから…。

 

いくら「パワーカップル」と呼ばれる高所得夫婦が増えたとしても、どちらか一方に万が一があったらと思うと、堅実な夫婦怖くてなかなか踏み切れないのではないでしょうか。

 

業者の方と話していると「いつバブルがはじけるのか心配している」の声が聞かれます。

 

この状態がバブルだったのか否かは歴史が証明してくれると思いますが、そもそもこれから人口が大幅に減少していくことが確実なのですから、次から次へと開発・新築されていく状態違和感を覚えます。

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