投稿日:2023年4月10日
令和5年4月7日(金)付の新聞に、『子は負担 覆す日本へ~「経済合理性」が招く1億人割れ~』の記事がありました。
少子化による人口減少の加速が止まらない日本の対策について、気持ちいい位ズバっと切り込んでいます。
「世界各地の少子化の始まりをたどると、都市化という一つの社会変容に行き着く。農村型社会で子どもは世帯にとって貴重な労働力だった。都市経済の発展で給与所得が世帯の収入源になると、子どもは家計を圧迫する存在に変わってしまう。」
「子どもはお金に換算できない喜びを与えてくれる。社会を維持する上で何より大切な存在だ。これは都市経済でも変わらない。でも世帯単位では経済合理性が低いと考える人が増えていく。」
「フランスの少子化対策が成果を上げたのは、この構図を逆転させたからではないか。子どもの多い世帯ほど負担が軽くなる所得税制。第2子、第3子と手厚くなる家族手当。「子どもを持たないともったいない」と人々が感じるところまで徹底し、都市経済が内包する矛盾をつぶしていった。」
「日本はどうか。今の児童手当の配り方はめちゃくちゃだ。」
「出産を促す十分なインセンティブになるかどうかが重要だ。所得制限を撤廃しても漫然と配るだけならバラマキに終わる。フランスの家族手当は第1子に支給しない。出産促進効果が小さいと判断しているのだろう。」
今すぐに抜本的な対策を講じたとしても、その効果が現れるのは数十年後と言われています。
既に日本の少子高齢化が深刻になっているのは、数十年前に無策だったから。こうなることは随分昔から指摘されていたにも関わらず、当時の政治家が安易に考えていたからです。(政治家が目先を重要視してしまうのは今も昔も変わりませんが…。)
岸田政権の掲げる「異次元の少子化対策」。
気持ちは分かるのですが、あれで少子化に歯止めがかかると本気で思っているのでしょうか?お金の無駄遣いに思えて仕方がありません。
もっと気合いを入れて「産んだ方が得になる」と思えるレベルまで引き上げないと。今より多少負担が軽くなる程度では「よし、産もう!」の気持ちにはなりません。
タイトル通りに「異次元」でお願いします。
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