投稿日:2023年6月14日
令和5年6月6日(火)の新聞に、『足りぬマンション管理人~増える新築/広がる業務範囲~人材確保、待遇面カギ』の記事がありました。
マンションの管理人は定年退職した後にノンビリできる楽な仕事だと思っていましたが(失礼)、実際はそうではなく、しかも成り手がいないという問題が発生しているそうです。
新築物件が増え続けている一方、既存物件は老朽化による維持管理や入居者同士の騒音トラブル対応など業務負担が増しており、なかなか管理人が見つからないとのこと。
見つかってもすぐに辞めてしまうケースが多いそうです。
定年後に再雇用や再就職の制度を充実させた企業が増えたため、管理人市場に流れる人材が先細っているからでしょうね。マンション管理人は取り合いの状況だそうです。
ただでさえ人手不足が深刻化しているのですから当然なのかもしれません。
しかし、管理人に対する待遇改善は進んでいないようです。管理人の待遇を改善しようと思ったら管理費を上げるしかありません。しかし、所有者(入居者)にその危機感が共有されているかと言うと…。
マンションオーナーの足並みが揃わなければ、管理組合で承認が取れないため管理費を上げることができず、待遇が悪いため管理人が見つからず、結果マンションの価値が下落していく…という負のスパイラルに陥ります。
マンションは運命共同体ですから、自分だけではどうすることもできません。
そこがマンションの怖い所です。
そもそも人口が大幅に減少していくことが確実なのですから、新築を認めなければいいのに。
雇用の確保、経済の下支え、業界の圧力等色々事情があるのは分かりますが…、無理があり過ぎではないでしょうか。
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