ブログ「相続の現場から」

新聞の見方『70代も出会いへ「いいね」』

投稿日:2025年5月26日

令和7年5月7日(水)付の新聞に、『70代も出会いへ「いいね」~独居老人1000万人孤立防ぐ~アプリ楽しみに』の記事がありました。

 

この記事、ちょっと衝撃を受けました。

 

そんな時代なんだ…と素直に割り切れない複雑な心境です。

 

記事を簡単に要約すると、

●妻に先立たれた高齢男性はスマホのマッチングアプリ(50歳以上限定の「ハハロル」)で女性を探すのを日課としている。

●アプリを開発した超楽長寿株式会社の社長は精神科の医師であり、独居老人は外出や会話が減り健康を損ねがちなことから、孤立を防ぐため、恋愛に着目し、中高年専用のアプリを開発した。

 

ハハロルのホームページ利用料金には「女性は無料。男性はマッチングが成立した相手とのメッセージのやりとりから有料(月額4,500円)」と書いてあります。

 

国立社会保障・人口問題研究所によると、独身未婚子なし夫婦離婚死別など、いわゆる「お一人様」増加に伴い、2050年には独居老人の数が1083万人増える予想されています。

 

そのため、高齢者の出会い後押しするビジネス活況なんだとか。

 

記事では、銀座開催された60歳~79歳(!?)対象とした婚活パーティの様子が紹介されています。

「さみしい。」

「一緒に食事や散歩を楽しめるパートナーが欲しい。」

「体力の衰えで外出が減り友人とも疎遠になった。」

「自分に何かあったときに一人では不安。」

 

気持ちは分かりますが…。

 

家族1つの基礎単位として捉え構築されている相続制度真っ向から否定するような行動世間が後押ししている流れ一抹の不安を覚えます。

 

良くないことが起こりそうな気が…。

 

恐らくこの仕組み悪用した犯罪発生する、と言うか、既に後妻業の女として有名になった筧千佐子死刑犯罪が似たようなカテゴリー発生しているので、独居老人を狙った犯罪がもっと容易になったと考えるほうが自然なのかもしれません。

 

例えば、40年連れ添った死亡し、その後婚活アプリで知り合った後妻再婚し、再婚期間1年しかなくても後妻最低でも2分の1以上相続権を有します。

 

(炎上覚悟で言います)75歳男性55歳後妻を迎えた場合、平均寿命で考えると6年間一緒にいれば後妻遺産手に入る訳ですから、「6年間の我慢」割り切る女がいても不思議ではありません。

 

それで困るのは遺族であり、「遺族といっても子どもがいないから相続人は兄弟姉妹甥姪で皆疎遠だし関係ない。俺の財産なんだから、例えビジネス夫婦だとしても寂しさが紛れ、孤独死を防げるのならOK」割り切るのならありなのかもしれませんが。

 

せめて、60歳以上婚姻した場合、婚姻期間に応じて相続割合が変化する(例えば、婚姻20年超なら2分の110年超なら4分の13年超なら8分の13年以内は相続権なし)ように法改正して欲しなあ。

 

記事では、高齢者20歳前後の若者一緒に暮らす賃貸住宅についても紹介しています。高齢者家賃月8万円若者月4.5万円若者日々の声かけ月1回の「お茶会」などで高齢者と交流することが条件だそうです。

 

これはいいと思います。

 

入居が難しい高齢者の住居を確保し、高齢者の孤独紛らわし、若者は先人から学ぶことができ若者の経済的負担も軽減されますから。

 

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