投稿日:2020年1月14日
令和2年1月12日(日)の新聞に『空き家、全国主要都市で深刻~東京・世田谷区が最多~』の記事がありました。
見た瞬間、意味が分かりませんでした。
だって、空き家ですよ。
過疎地の方が多いに決まってるじゃないですか!
なんで世田谷区が1位なの???
なんて思いながら記事を読み、納得しました。
空き家「率」は過疎地の方が高いのですが、空き家「数」では都心部や県庁所在地等主要都市の方が多いんですね。
世田谷区や2位の大田区は65歳以上の人口の割合が高く、新耐震基準を満たしていない住宅(旧耐震基準住宅)も多いとのこと。
都心部は地方に比べ人口減少のペースが比較的緩やかなので、未だに住宅の新築が盛んです。
その背景の一つとして相続税対策ブームが挙げられます。
そこへ、建てれば儲かる建築会社が営業攻勢をかけ、お金を貸したい銀行も背中を押し、バンバン新築物件が建てられています。
既に住宅は余りまくってますから、本来であれば新築住宅の戸数を抑え、古き良き中古住宅をリノベし、老朽化が激しい建物は取り壊す、のが筋なのですが、日本人は新築志向が高いので、新築ラッシュが止まりません。
世田谷区や大田区はいわゆる<城南地区>、東京23区でも人気の住宅エリアですが、そこの空家数が全国の市町村で1位って…。
大事なのは「率」ではなくて「数」です。
このツケは将来必ず誰かが負うことになります。
自分さえ良ければいいですか?
それとも問題を先送りせず、将来を担う子や孫に笑顔を届けたいですか?
国民全員のモラルが問われています。
© 2014-2024 YOSHIZAWA INHERITANCE OFFICE