ブログ「相続の現場から」

相続ルールの行方④『自筆証書遺言の緩和』

投稿日:2016年7月21日

法務大臣の諮問機関である法制審議会6月21日にまとめた「民法(相続関係)等の改正に関する中間試案(案)」について、実務家目線で斬っていくシリーズ。

 

今回は④『自筆証書遺言の緩和』

「自筆証書遺言で遺贈等の対象となる財産の特定に関する事項(例えば、不動産の所在等や預貯金の口座番号等)は自書でなくてもよいものとする」

 

不動産や金融資産等、(文字数が多く細かい項目)についてはワープロで書いてもいいそうです。

と言うことは、悪い息子が自分に有利な遺言書をPCで作成し、高齢の親に署名だけしてもらい、(隠し場所を知っている)親の印鑑を息子が勝手に押したら…OKになってしまうの???

 

・遺産分割が進まない事案を少なくしたい

・そのために遺言作成を推進したい

と言う気持ちは分かりますが、良くないことがアチコチで起きそうな予感が…。

 

「自分で書けないなら公正証書で作成」の方がいいと思うのですが、公正証書だと費用がかかるし手間暇も面倒だし…なのかな?

 

遺言つながりで、ついでに(大きな声で)言っておきますが、遺言作成しても揉めますから

「遺言があれば揉めない」と言っている人は実務を知らない机上の空論の人です。

正しくは「遺言があれば揉めても手続きが進む」です。

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