ブログ「相続の現場から」

相続の現場から『銀行に相談するということ』

投稿日:2017年3月24日

先日、「高齢の母が銀行に相続対策を相談した所、気付いたら高額な生命保険を契約させられていた」と長男から相談がありました。

ADR等の法的な話であれば弁護士に相談すべきと思いましたが、せっかくですので、話だけ聞いてみました。

 

内容を伺うと、相続対策に関する銀行の助言に特段おかしな所はなく、対策案も割とまともで、しかも実行には税理士や司法書士も紹介しており、間違った行動を取っているようには思えませんでした。

 

また、生命保険も、仲の悪い子供達を案じた「遺産分割対策」「相続税納税資金対策」として勧められており、しかもお母様が加入していたのは当時はまだ売り止めになっていなかった定額円建ての終身保険であり、高額と言っても全財産から見たら妥当な額に思えますし、銀行に入る手数料もそれ程大きくないはずです。

 

長男は興奮して「適合性の原則」「説明義務」「家族の同席」「保険販売の魂胆を隠し持ったまま母と接していた」等々、銀行に非がある旨をまくし立てていましたが、何か違和感を感じます。

 

●銀行は営利企業であり、いくら相談業務が「顧客サービス」と言っても、自分達にメリットがなかったら相談に応じる訳がないこと位分からないですか?

●相談料も払わず、助言をもらい、士業の紹介を受け、それで何も払わない(申し込まない)なんて都合良過ぎでは?

●保険加入が嫌だったら申し込まなければ良かっただけのことでしょう、それとも強引に、無理矢理、脅されたのですか?

●推奨されて加入した保険、僕でもお勧めする良い商品ですけど

●「魂胆を隠していた」って、今の時代銀行がリスク商品を中心に販売していることなんて誰もが知っている当たり前の話であり、そんなことも知らずに銀行と接している方が時代遅れだと思います

●お母様が長男に相談しなかったのは、銀行が相談しないようブロックしていたのではなく、お母様自身が長男に相談したくない、相談できない理由があったからに思えます、つまり、あなた(長男)の問題じゃないですか?

 

僕に相談したら<銀行をとっちめる裏技でも教えてもらえる>とでも思ったのでしょう。

「あなたはどっちの味方なんだ!」って言われましたが、こう見えて(笑)、意外と僕は中立なんです。

 

「悪いものは悪い」「良いものは良い」常にニュートラル、曲がったことが大嫌い、自分だけ儲けようと企んでいるずる賢い人も大嫌い。

 

<人として正しいかどうか>が判断基準です。

 

無題

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