投稿日:2017年3月2日
金融庁の強い意向を受け、銀行が開示することとなった生命保険の手数料率。
「そもそも、商品の仕入れ原価や利益率を購入者に開示するなんて、トヨタもユニクロも行っていないじゃないか!」と言うもっともな意見も多い中、やり過ぎちゃったんでしょうね。
親方日の丸の怒りは本気の様子で、昨年銀行が揃って開示に踏み切りました。
と、ここまでは「そうだよね、その流れだよね」で良かったのですが、複数の金融機関の方からヒアリングした情報や、当方が実際に窓口で聞いた話を総合すると、今回の手数料率開示に合わせ、銀行が見せ方を工夫(?)していることが分かりました。
今まで、銀行が受け取る生命保険の手数料率は、【初年度8%、2年目3%、3年目1%】と、初年度が一番高く、年を追うごとに段階的に下がっていくのが一般的でした。
(手数料率はあくまでイメージです)
このままの状態でお客様から手数料率を尋ねられたら、「高過ぎる!」と怒られてしまうと思ったのでしょう、 【初年度4%、2年目4%、3年目4%】と“平準化”させたみたいなんです。
つまり、3年間トータル12%(=8%+3%+1%)だった手数料率合計は変えず、<初年度の手数料率だけ低く見せる>という作戦です。
(手数料率はあくまでイメージです)
なるほど、上手く考えましたね。
これなら「この商品は4%です」と、無茶苦茶高い数字を言わなくて済みますね。
トータル保険料率を(長期に渡る)保険期間で割り、1年当たりの平均手数料率を見せている銀行もあるやのこと。
と言うことは、銀行から生命保険の提案を受けた場合、「結局合計でいくらかかるのか?」を聞かないと駄目と言うことですね。
まあ、いくら手数料率が高くても、それに見合ったサービスの提供があれば問題ないと思いますが。
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