ブログ「相続の現場から」

裁判したら報われる?

投稿日:2018年10月1日

相手と本格的な争いに発展した場合、最終的に行き着く処は「裁判」です。

法治国家である以上、白黒はっきりつけたいのなら、最後は裁判するしかありません。

 

裁判で勝訴したら報われると思いますか?

 

実際に当社も、最近3件、当事者(すべて原告)として裁判所してきました。

結果として3件とも勝ちはましたが、残ったのは空しさだけです。

 

多少のお金は入りましたが、裁判にかかった費用、精神的な負担、労力等を考えたら、とても見合っているとは言えません。

 

遺産分割で揉め、調停を経て審判(裁判)へ移行した場合にも同じことが言えます。

 

調停委員が「誰もが納得する素晴らしい案」を出してくれると思いますか?

裁判官が「人として正しい方」を勝たせると思いますか?

 

誤解を恐れずに言うと、裁判で勝つのは「正しい方」ではありません。

勝てるような作戦を立てた「頭の良い方」が勝つんです。

 

そして、出る結論は、“法的にどうか”です。

 

「相手は人として間違った生き方をしているのだから負けるだろう」なんて、大間違いです。

人として間違っていても、証拠がなければ罪に問えませんし、こちらが有利になることもありません。

 

争族の途端を見つけるとすぐ弁護士につなぎ、調停や審判をちらつかせる人がいますが、その結果で得られるものが何なのか、しっかり理解してもらった上で次のステージに進まないと、相続人が可哀想です。

 

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