ブログ「相続の現場から」

講師はつらいよ…(その5)

投稿日:2021年10月20日

研修には、「自らお金を払って参加するもの」「勤務先から参加を促されるもの」があります。

 

自らお金を払って参加する場合は、自分が参加したいものを選び自腹を切って参加している訳ですから、皆さん(投資したお金の元を取ろうと)真剣に受講しますので、前向き雰囲気の中で充実した講義が行われます。

 

勤務先が主催した場合でも、自ら受けたいと手を挙げ参加した方真剣に聞いてくれますので、何ら問題ありません。

 

主に問題が発生するのは会社や上司からの命令や指示により参加した人です。

 

「会社や上司から言われたので参加した」人の場合、寝てたりスマホをいじったり聞く態度からして駄目な人も少なくありません。

 

そうなると、せっかくの研修なのに、会社講師料を払い、講師聞く気がない人相手に一生懸命話し、参加者無駄な時間を過ごし…誰も得しない残念な結果となってしまうのです。

 

以前、会社からの命令で参加した人と、自らお金を払って参加した人が同じテーブルについて講義を受けた時のこと、ワーキングの際、会話が弾みません。どうやら、会社からの命令で参加した人やる気がないようなのです。

 

自らお金を払って参加した人は、どん欲に学ぼうと一生懸命考えます。ところが、会社からの命令で参加した人はほとんど発言せずワーキングに加わる意欲も感じられません。

 

僕が間に入ってアレコレ投げかけても動きません。せっかくなんだから何か持ち帰りましょうよと促した所、「そう言われても、会社から行って来いと言われたから来ただけなので…、そもそも相続なんてよく分からないし…」と開き直られてしまいました。

 

送り込んできた会社の人事の方からは「相続関連の部署を強化する一環として、業務の中核を担う人材を参加させますのでビシビシ鍛えて下さい。」と言われていたのですが…。

 

やはり、個人のスキルアップ自己啓発自らの意思と負担で参加すべきではないかと再確認した次第です。

 

会社から言われて参加したやる気のない参加者をその気にさせるのがプロの講師だ!と言われればその通りかもしれませんが、講師がそこに労力をかけるのは本来の趣旨から考えると間違っていると思います。

 

講師は講義そのものにもっと注力し、講師料タイトルに見合った“良い話”をしてナンボです。

 

「申込む=やる気がある」前提に立ってコンテンツを考えるのが講師の仕事ですから。

 

実は、社員研修講師依頼を受けた場合、僕が一番気にするのは講師料内容よりも参加者の姿勢です。

 

嫌々参加する人がいませんように…。

 

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