投稿日:2022年2月21日
令和4年2月19日(土)、相続実務研修『吉澤塾13期』の第5回講義を行いました。
タイトルは「遺言」
書くのは簡単、だからこそ奥が深い、実務を知らないと語れない相続の神髄が「遺言」です。
書店に行くと、「誰でも書ける遺言」「遺言の基礎」的な書籍がたくさん並んでいます。その横には「遺言作成キット」も並んでいます。
それらを読み、あるいは利用すれば、誰でも簡単に遺言書を作成することができます。
と言うのは、あくまで形式的な話。
本気で自分の希望を実現させたいと思ったら、その希望を書いて、日付と氏名を書いて、印鑑を押せばOK、では済みません。
遺言は執行する時が本番です。
つまり、遺言者が死亡した後の世界をイメージし、逆算して今どうするべきかを考えなければいけないのです。
そこを考えられるかどうかがプロとアマの境目です。本を読んだだけでは勝てません。
作成時が本番のように勘違いし「今日はいい仕事(遺言作成)した」と安堵している専門家も多いようですが、とんでもない話です。
●遺言執行者を定めるか否か、定める場合、誰にするか、どのように書くか
●付言を書くか否か、書く場合、何について、どのように書くか
●財産のどれについて書くか、どのように書くか
●枚数を多くするか、少なくするか
●言い回しを難しくするか、簡単にするか
等、完全オーダーメイドで作成するのです。
「揉めないように遺言を作成しましょう」と言っている時点で、その人は相続を分かっていない(知らない)人と言えます。
と言う、遺言の真の姿、本当の実務、現場の話を中心に講義しました。
いよいよ来月が最終回。
「不動産」、特に評価関係についてガッツリ講義します。
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