ブログ「相続の現場から」

新聞の見方『仕組み債 照準は高齢の母』

投稿日:2024年8月12日

令和6年7月21日(日)付の新聞に、『仕組み債 照準は高齢の母~「息子さんにも説明している」~教育資金損失1000万円』の記事がありました。

 

言いたいことがあり過ぎて、どこから突っ込んでいいのか…。記事で取り上げられている現場目に浮かびます。

 

恐らく、銀行証券会社勤めたことがある人或いは今も勤めている人にとっては、よくある現場の話しですから何が問題なのか分からないかもしれませんね。

 

 

「70歳になって夫が亡くなった後も担当者は「近くに来ていて、顔が見たくなって」と自宅をよく訪ねてくれた。子どもたちよりも一回り若い担当者の懸命な姿に、応援の気持ちを抱くようになった。」

⇒ それが作戦なの!笑顔が素敵な担当者ほど危険な人物はいません!

 

「「できるだけ損しないように」。担当者にそう伝えると、2011年にある金融商品を勧められた。」

⇒ 「勧められた商品=勧めた側が儲かる商品」に決まってるでしょ!

 

「担当者に問い合わせると「変なものは持っておらず、円建て中心なので」と説明され「安全な商品なのだろう」と考えたが、改めて調べると、実際は仕組み債だった。」

⇒ 円建てなので…、嘘ではありません。要するに言い方なんです。説明が親切かどうかではなく、嘘じゃなければ自分達に都合の良い部分だけをつなぎ合わせ上手くその場を乗り切ることができればいいんです。それができる担当者が優秀なんです。

 

「仕組み債など高リスク商品の勧誘では、証券会社側は顧客の理解度や属性を確かめる必要がある。」

⇒ 適合性の原則は、顧客にとってその商品が知識や財産、目的に沿っているかどうかを確認することではなく、金融機関にとってその商品をはめ込むことができる顧客かどうかを確認することだと(僕は)思っています。

 

「担当者はその後交代したが、引き継いだ後任も長男に電話で仕組み債について話したうえで女性に「息子さんにも説明している」などと伝えて、新たな仕組み債の注文を取り付けていた。」

⇒ 息子に詳細を伝えきちんと相談したのではなく、電話で概略(それも自分達に都合の良い部分だけ)を話しただけで「説明している」と拡大解釈するのが現場です。

 

「裁判時に支店長に昇進していた最初の担当者はその後、営業実績などが評価されたのか本社幹部に栄転した。」

⇒ 金融機関「あるある」です。大事なのはその時の結果であり、手段は問われません。四の五の言っても実際に数字をあげた人が偉いんです。

 

 

騙す方が悪いのは当たり前として、騙される方も悪いです。そろそろ金融機関とはどのような会社なのか理解しましょうよ。笑顔が素敵とか、話しやすいとか、何度も来てくれるとか、そんなことを理由大事なお金任せちゃ駄目でしょ。

 

せめて申込みする前然るべき人相談しましょうよ。

 

もう一度言います。

 

笑顔が素敵な人を信じてはいけません。

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