投稿日:2023年5月29日
相続の相談の“肝”は、「問題に気付くかどうか」だと思っています。
相談者が悩みや問題を提示し、それに回答するのは比較的容易です。聞かれたことだけに答えれば良いのですから。
しかし、本当の問題は、相談者が気付いていない「隠れた状態」であることがほとんどです。
相談者も気付いていない様々な問題を浮き彫りにし、それに対する解決策を助言できるかどうか。それがプロとアマの違いです。
「どこに問題があるのか」「何が問題となるのか」を見つけ出すために必要なのは「知識」と「経験」です。
経験を積むためにはある程度年数がかかります。また、どのような道を通ってきたかにより経験の厚みが異なりますから、長く続けていれば良いと言う話しではありません。
僕は、「10年、かつハードな相談100件」が経験値を語る上での一つの目安かなと思っています。
また、経験以上に重要なのは知識です。知識がないと問題に気付かないからです。そりゃそうですよね、だって、知らないのですから。
物事を俯瞰して眺め、法律、税金、不動産、手続き等様々な角度から問題の有無をチェッし、相談者とのやりとりを重ね、意向に沿う解決策を助言する。これがコンサルタントに求められる役割です。
問題を浮き彫りにする前に、相談者から出た発言だけを頼りに助言している人がいますが、それではコンサルタントと呼べません。
僕がこの歳になってもまだ勉強し続けている理由はここにあります。
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