投稿日:2026年9月1日
父が死亡し、父の財産について相続人間の協議(遺産分割協議)が成立する前に母が死亡してしまった場合(このような状態を「数次相続」といいます)、母の死亡に伴う相続税を申告する際の(母の)相続財産はいくらになるのでしょうか?
①父の財産+母の財産
②父の財産の法定相続分+母の財産
③母の財産だけ
正解は「②父の財産の法定相続割合+母の財産」です。
民法では「遺産分割が成立するまでの未分割財産は共同相続人の共有財産となり、その割合は法定相続分の割合である」と定められています。(第898条)
民法第898条(共同相続の効力)
1 相続人が数人あるときは、相続財産は、その共有に属する。
2 相続財産について共有に関する規定を適用するときは、第900条(法定相続分)から第902条(遺言による相続分の指定)<第901条は(代襲相続人の相続分)>までの規定により算定した相続分をもって各相続人の共有持分とする。
例えば冒頭の事例で両親に子が2人いた場合、母の相続税について申告しなければならないときは、まだ遺産分割が成立していない父の財産の2分の1について母が権利を有するとして「父の財産の2分の1+母固有の財産」が母の財産になるとして申告しなければいけません。
父固有の財産も母固有の財産も相続税の基礎控除額以下であってとしても(それぞれの相続について通常であれば相続税の申告が不用であったとしても)、母固有の財産に父の財産の2分の1を加算すると基礎控除額を上回る可能性がありますので注意が必要です。
尚、後日遺産分割が成立し、相続税を払いすぎたのであれば(例えば、母が父の財産を何も相続しないこととなった等)相続税の申告期限から5年以内であれば更正の請求を行い、払いすぎた相続税の還付を受けることができます。

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