投稿日:2017年11月6日
平成29年度税制改正大綱で改正項目にあげられた「広大地」評価が、平成30年1月1日から大きく変わります。
地主にとっては、<絶対に押さえておかないといけない>重要な改正ですね。
従来の「広大地」評価は最大▲65%も評価減となる一方、適用の可否について当局との争いが絶えませんでした。
特に、適用の条件の一つである「公共公益的施設用の負担が認められること(例えば、私道負担)」について、
●本当に道路負担が必要なのか?
●マンション適地なのではないか?
の解釈を巡り、揉め事が絶えませんでした。
また、従来の「広大地」は、形状は加味されず、面積に比例し自動的に減額されるため、時価を大幅に下回る相続税評価額となる場合も多く、地主を中心とした富裕層の節税策として利用されてきたことも当局としては悩みの種でした。
そこで、来年から「地籍規模の大きな宅地の評価」と名称が変更され、各土地の個性に応じて、形状・面積に基づき評価する方式に改正されます。
新しい適用条件等は次の通りです。
①三大都市圏では500㎡以上(それ以外の地域では1,000㎡以上)の地積の宅地であること
②普通商業・併用住宅地及び普通住宅地に所在するもの
③市街化調整区域に所在しないこと
④工業専用地域に所在しないこと
⑤容積率が400%以上(東京23区内は300%以上)の地域に所在しないこと
⑥相続税評価額=路線価×奥行価格補正率×地積×不整形地補正率等の画地補正率×規模格差補正率
この改正により、適用の可否判断が容易になり、「適用しても大丈夫かな…」頭を悩ませていた税理士は助かるでしょうね。
一方、広大地を節税の切り札として売っていた不動産鑑定士の仕事はなくなります。
(そこに知恵と工夫があったので、個人的には大変残念ですが…)
改正は来年からです。
と言うことは、今年は従来の「広大地」評価のままです。
地主の方
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のんびりしている暇ありませんよ!
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