ブログ「相続の現場から」

相続欠格を意識したことありますか?

投稿日:2018年3月5日

相談者が「相続欠格」かどうか、意識したことありますか?

 

例えば、長男が「弟さえいなければ親の財産を独り占めできる」と考え、弟を殺害したとします。

殺害は30年以上前の事件で、既に長男は刑期を終え出所しています。

 

「両親が死亡した」と長男が相談に来ました。

長男が両親唯一の生存する子でした。

(殺害された次男も長男も、独身のため子はいません。)

 

30年以上前の事件なんて、普通記憶にありません。

相当有名な事件であれば覚えている人もいるかもしれませんが…。

 

この場合、両親が死亡しても、長男は民法965条に定める相続欠格事由に該当するため相続権がありません

 

兄弟は両親の相続に関し同順位の相続人ですから、長男は両親の相続について「同順位である次男を死亡させた」ため、相続欠格事由に該当し当然に相続権がないのです。

 

あなたは、目の前に座っている長男が30年前に弟を殺害したかもしれない…なんて疑いますか?

仮に疑ったとして、どうやってその事実を調べますか?

長男に直接聞きますか?

 

実は、相続欠格かどうかは戸籍に記載されないんです。

 

相続欠格かどうかはどこにも書いてありません

 

何も知らず、目の前に座る長男を正当なる相続人と思い込み、相続手続きを進めてしまっているケース、あるのではないでしょうか?

 

不動産登記の実務では「相続欠格者であることを誰かが立証しない限り、相続適格者として手続きを進める」ことになっています。

後日相続欠格であることが判明した場合、相続発生時に遡って効力が発生しますが、長男名義に所有権移転登記された不動産が既に第三者へ売却されてしまっていたら、どうしますか?

 

相続欠格かどうかの存否で争いになった場合、相続人全員相続人の地位を有しないことの確認を求める訴え」を提起する必要があります。

 

また、相続欠格該当者かどうか知るためには、裁判所に「その者に相続権がないと言う判決があるかどうか」照会するしか手がありません。

判決が出ていないと、かなり面倒です。

 

例としてはあまり多くないと思いますが、考え出すと、ちょっと怖いですね。

 

メールアドレスを登録

相続実務研修吉澤塾

  • 半年コース

1日コース

  • 一日集中講座
  • 事業承継一日講座
  • 民法改正一日講座

お客様・参加者の声

ブログ「相続の現場から」

相続診断協会

pagetop