投稿日:2019年8月13日
相続対策をサポートしていると、本当に色々な出来事に遭遇します。
高齢のお父様に万が一があった場合の対策をサポートしている案件で、まずお父様の財産を把握しようと日本を代表する大手証券会社の取引明細を確認したところ、お父様が「あれ、おかしいなあ…」と首を捻っています。
お父様曰く「売買の指示等一切した記憶がないのに、いつの間にか銘柄が変わっている…」とのこと。
慌てたお嬢様がお父様を連れて大手証券会社の取引店へ出向き、どういうことなのか問い質しました。
勝手に入れ替えられた銘柄で、かなりの損失が出ています。
証券会社はカスタマーサービス(?)的な人が窓口になり、お父様と営業担当者との電話応対記録(録音)を確認してくれました。
その結果、確かに売買の指示等まったくなかったそうです。
バブル期ならともかく、未だにこんなことってあるんだ!と驚くと共に、さて、どうするかな…と考えます。
弁護士相談経由のADRかなあ…と思っていた矢先、お父様は「どうせ先長くないし、お金に困っている訳でもないからもういいよ」と、最終的に証券会社を訴えるのを諦めてしまいました。
本人が動かない以上、周りがアレコレ頑張っても仕方ありませんので一件落着です。
しかし、お嬢様の腹の虫はおさまりません。
逃げ回っている営業担当者を捕まえ、耳元で「逃げるなよ」と呟いてきたそうです。
その証券会社には「今後どうするか検討中」とだけ伝え、お父様が諦めた話はしていません。
ですので、証券会社、責任者、営業担当者は毎日いつ爆弾が投下されるのかビクビクしているのでしょうね。
お父様に万が一があった場合、その証券会社とは今後一切取引しないそうです。
いわゆる“出禁”です。
その証券会社は、「何を得て」「何を失ったのか」しっかり考えないといけませんね。
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