投稿日:2021年2月3日
令和4年10月1日から、5人以上の従業員を雇用している士業等の個人事務所も社会保険が強制適用になります。
年金制度改革の一環による改正ですが、費用負担が生じる話ですので、士業の先生達は押さえておかないといけませんね。
社会保険(厚生年金及び健康保険)の適用は、次のような“括り”になっています。
①法人は、例え社長一人しかいない会社でも強制適用です
②常時5人以上従業員がいる個人事業のうち、法定16業種(※1)は強制適用です
③常時5人以上従業員がいる個人事業のうち、法定16業種以外(※2)の業種は非適用です(任意加入することは可能です)
④常時5人未満の従業員しかいない個人事業は非適用です
※1「法定16業種」
1.物の製造、加工、選別、包装、修理または解体の事業
2.土木、建築その他工作物の建設、改造、保存、修理、変更、破壊、解体またはその準備の事業
3.鉱物の採掘または採取の事業
4.電気または動力の発生、伝導または供給の事業
5.貨物または旅客の運送の事業
6.貨物積み降ろしの事業
7.焼却、清掃または屠殺の事業
8.物の販売または配給の事業
9.金融または保険の事業
10.物の保管または賃貸の事業
11.媒介周旋の事業
12.集金、案内または広告の事業
13.教育、研究または調査の事業
14.疾病の治療、助産その他医療の事業
15.通信または報道の事業
16.社会福祉法に定める社会福祉事業及び更生保護事業法に定める更生保護事業
※2「法定16業種以外の業種」の代表例
1.第一次産業(農業、林業、水産、畜産業)
2.宗教業(神社、寺院、教会等)
3.法務業(弁護士や税理士、社会保険労務士の事務所棟)
4.接客娯楽業(旅館、飲食店、映画館、理容店等)
今回見直されたのは、上記のうち3.で除外されていた「常時5人以上の従業員を雇用する士業等」についてです。「常時5人以上の従業員を雇用する士業等の個人事業」が、令和4年10月1日から社会保険の適用業種に追加されることになりました。
追加される士業等とは、税理士、公認会計士、弁護士、司法書士、行政書士、土地家屋調査士、社会保険労務士、弁理士、公証人、海事代理士です。
一般的に、事業が大きくなった場合法人化するケースがほとんどです。しかし、士業等は事業が拡大しても個人事業のままという事務所が沢山あります。その理由は、法人化するのに必要な有資格者数の問題だったり、社員が無限連帯責任を負う必要があったり、先生が一人いれば後は事務職員がいれば足りる業務上の特異性だったり、色々です。
この改正により、ある程度の規模を有する個人士業等にも社会保険料と言う追加の費用負担が生じることになります。
社会保険料は労使折半(雇用者と従業員で半分ずつ負担)ですので、士業等の先生だけでなく、従業員の手取りも減ることになります。
その代わり、将来従業員が受け取る公的年金が増えたり、健康保険の手当の対象になったりとメリットもありますので、悪い話ばかりでもありません。
改正されるのは少し先ですが、どうすべきか、今のうちから考えておく必要がありそうですね。
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