投稿日:2021年3月12日
令和3年3月4日(木)付の新聞(首都圏版)に『中小M&A 地銀がつなぐ~首都圏、コロナ禍で相談増~専属チームや面談強化、手厚い支援 承継円滑に』の記事がありました。
「首都圏の地銀が中小企業のM&A支援業務を強化しており、地域経済を支えている」と言う内容です。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い事業の売却を検討する経営者が増えているようです。
銀行のM&Aマーケット進出について、プレイヤーが増え、経営者に対する情報提供やお見合いの機会が増えるといった部分については大歓迎です。
ただし、銀行の目的は手数料ですので、恐らく部店や担当者には「今期中に〇件成約」的な目標と言う名のノルマがはられてるでしょうから、経営者の意向や本音よりも数字が重視され、結果を重視したマッチングに走るのではないかと危惧しています。
銀行の経営はどこも苦しく、「手数料をどのように稼ぐか」について大きな悩みを抱えています。少し前はリテール部門における投信や保険販売で稼げましたが、ノーロード投信の普及、投信乗り換え勧誘へ警笛、生保商品の手数料開示要求、外貨建て商品のリスク開示等の流れの中、高齢者への不適切販売等に関する金融庁や消費者庁からの指摘が重なり、現在は以前ほど稼げなくなっています。
そこで台頭してきたのが事業承継、特にM&Aの仲介手数料です。
モラルのない営業はやがて破綻を迎えますので銀行も無理矢理おかしなことはしないと思いますが、古くからのメインバンクからの提案であっても、提案を鵜呑みにせず、慎重に検討し、かつセカンドオピニオンを用意した方が安心です。
銀行とは上手に付き合いましょう!
「自分の身を守れるのは自分だけ」ですよ!
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