投稿日:2021年9月27日
前回(その3)としてセミナーや研修の講師には、「業として講師を引き受けている人」と「本業のビジネスを獲得するために講師を務めている人」がいて、前者は「講師そのものが目的」、後者は「講師は手段であり目的は別にある」という話をしました。
「業として講師を務めている人」が行うセミナーのニーズは参加者側にあります。参加者の「聞きたい」「学びたい」と言うニーズに応え情報を提供することが講師の役割です。
一方、「本業のビジネスを獲得するために講師を務めている人」、つまり「営業の一環として講師を務めている人」が行うセミナーのニーズは講師側にあります。講師の「顧客を獲得したい」「商品を販売したい」と言うニーズを満たすために開催されるからです。
しかし、参加者はその違いに気付いているでしょうか?
気付いていないから後者が成り立つと言える訳ですが、もし参加者が<純粋に情報を得たい>と思って参加しているとしたら、それって参加者を欺いていることになりませんか?
ブロガーが記事を書く際、企業などから商品の提供を受けている時は「商品の提供を受けています」とか「これはPR記事です」と明記します。つまり、自分のお金で買った商品について感想を述べているのではなく、「企業から商品の無償提供を受け書いているので多少忖度がありますからそこは理解して下さいね」という注意喚起です。
そこを明記しないと読者に対しある意味「詐欺」になりますから。
セミナーだって同じだと思うのです。
セミナーを開催する際、
「このセミナーは相続コンサルタントを養成するための研修です」とか
「このセミナーは●●を販売するために企画されたものです」と
開催目的を明記すべきではないでしょうか。
じゃないと<純粋に情報を得たい>と思って参加した人に対し失礼だと思うのです。
「セミナー営業」という言葉自体を否定しかねない提言ではあるのですが、本来の目的を隠して別のものを売るのは騙しているようでどうも納得いかないのです。
当社が講師を務める場合、バックエンド商品は一つもなく、講師を務めることそのものが目的なのに、商品販売が目的の講師と勘違いされることがあるので困るんです。
講師も何かと大変なんです。(その5に続く…予定は今のところありませんが、いつかそのうち)
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