投稿日:2022年3月26日
令和4年3月15日(火)、相続関係者が注目する裁判(相続財産であるマンションの評価に総則6項が適用された事案)の口頭弁論が最高裁で開かれました。
居てもたってもいられなくなり、初めて傍聴に参加してきました!
最高裁の傍聴なんて初めてですし、そもそも最高裁へ入るのも小学校の社会科見学以来ですから、貴重な体験でした。
前日最高裁へ電話した所、「傍聴席は18席、抽選ではなく先着順、最高裁南門に並んで下さい。いつから列ができるか、何名位集まるのか一切分かりませんが、相当数の問い合わせを頂いています。」とのこと。
だからと言って朝から並ぶのも馬鹿らしいし、幸い事務所から最高裁まで地下鉄で2駅しか離れていないので、お昼を食べ、開始15:00の2時間前、13:00に南門へ到着。数えてみると前から9番目。よっしゃー!!!(先頭の方は10:00から並んでいたそうです。しかも九州から来たんですって!)
ん!?18席と聞いてましたが、21席と書いてある???(関係者が傍聴しなくなったのでその分増やしたそうです。)
皆さん路肩や簡易チェアに座ってましたが、僕はキャンプ用の椅子を持参したので快適。周りから「それ、どこで売ってるんですか?」「いくらするんですか?」と質問責め(笑)
14:00に書記官の方が現れ、傍聴の流れや注意点の説明があり、先着21名に傍聴バッチが配られます。(最終的に30名以上の方が並んでいました。列を数え諦めた人も含めると50名位いたと思います。)
14:30にいよいよ最高裁内部へ案内されるのですが、とにかく階段地獄。一体何段上がれば辿り着くの?と言う位延々と階段を延々上がらされます。
最高裁内部に持ち込めるのは、ノート若しくは白い紙とペンだけ。スマホを含めその他の私物は全てロッカーに入れなければいけません。もちろん、録音・録画は禁止。内部に入る際は飛行場のような厳重な身体検査があります。
ロビーのようなだだっ広い待合室で寛いでいると、14:45に第三小法廷へ案内されます。廊下の絨毯を踏みしめ、いざ第三小法廷へ。もう雰囲気が凄い。圧倒的な威厳と格式に意味なく緊張感が募ります。
15:00ちょうどに裁判官5名が入室し、全員起立。長嶺裁判長の趣旨説明の後、上告人(納税者)の代理人弁護士が弁論し、続いて被上告人(国)の代理人弁護士が弁論します。弁論の時間はそれぞれ10分以内。
両者の弁論が終わったら、裁判長から「では4月19日(火)15:00に判決を言い渡します。」と告げられ、あっという間に終了。時計を見たら15:20でした。
事前に提出された「上告受理申立理由書」を基にやりとりしているからですね。裁判官から質問があったり、意見を取り交わしたりは一切ないので、ある意味セレモニー。
争点は「通達に基づき路線価・固定資産税評価額で評価すべきか、それとも国税による伝家の宝刀【総則6項】の適用を認め不動産鑑定評価額(時価)で評価すべきか」
更に加えると、
●国税が総則6項を適用した理由である「特別な事情」が存在するか否か
●節税は「特別な事情」の理由になるか
●多額の銀行借入を行えるか否かは「特別な事情」の理由となるか
●国税の恣意的な課税として、課税の公平・平等に反するか
が争点判断のポイントになっています。
4月19日(火)が楽しみですね。
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