投稿日:2020年5月4日
日本全国に税務署はたくさんありますが、その規模や陣容、得手/不得手等はマチマチです。
都内の<5大税務署>と呼ばれる麹町税務署、神田税務署、日本橋税務署、京橋税務署、芝税務署は圧倒的に法人、特に大規模な法人に強いですし、世田谷区にある世田谷税務署、北沢税務署、玉川税務署等、いわゆる“高級住宅街”を守備範囲にしている税務署は資産税(相続税)に強いと言われています。
県庁所在地や中心部にある大きな税務署もあれば、郊外の小さな税務署もあります。
つまり、相続が発生しても、所轄の税務署の規模や陣容により、相続税の調査に濃淡が生じてしまっているのが実際のところです。
最近、所轄意識が高かった税務署が心を入れ替え(?)、相続税の調査について、大規模な税務署が中心となりその周辺にある小規模税務署と一体的に運営するシステムを採用し始めました。
限られた資源(人材等)を効率的に活用するために考えられたシステムですが、エリア内における優先度の高い事案から調査に着手できるため、調査パフォーマンスが最大限発揮され、結構成果が挙がっているとのこと。
この方式は、平成29年事務年度に大阪国税局で開始され、平成30年事務年度から東京国税局でも始まっています。
所轄税務署が小さくて資産課税部門がない、或いはあっても担当職員が数名しか在籍していない税務署管内で発生した相続であっても、これからは所轄エリアに関係なく、母店となる中心署のベテラン職員が調査に来るかもしれません。
実は今までも近隣の大規模税務署から調査の応援が来ることはありましたが、個別の事案について都度対応するシステムでした。
これからは一定のエリア内における優先順位により調査の順番が決まりますから、「うちの所轄税務署は小さくて相続弱いから」なんて甘く考えちゃ駄目ですよ。
参考までに、【大阪国税局】管内の仲良しグループを紹介しておきます。
●大津(中心)+今津+水口
●福知山(中心)+峯山+和田山+舞鶴+宮津+柏原
●東淀川(中心)+大阪福島+西淀川+大淀
●田辺(中心)+御坊+新宮
●姫路(中心)+西脇+龍野+相生
●葛城(中心)+吉野
●加古川(中心)+三木
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