投稿日:2019年3月25日
相続対策コンサルティングで、一番重要なのは<出口>です。
相続対策なんて、少し勉強すればある程度提案できちゃいます。
「生前贈与」「借金してアパート建築」「生命保険の非課税枠」「養子縁組」「遺言」…。
しかし、相続で一度(ひとたび)問題が発生し、どうにもならなくなったら、最終的には法的な判断に委ねるしかありません。
裁判になったら、人の気持ちや感情なんてほとんど相手にされません。
そのことが分かっているから、相続の専門家は「何とか弁護士介在までに決着させよう」と努力します。
民法上の贈与と税法上の贈与の成立要件の違い、知ってますか?
借金してアパート建築したら税金の負担が増してしまうことがあること、知ってますか?
生命保険金が遺産分割の対象になる場合があること、知ってますか?
養子縁組が後々大問題となること、知ってますか?
遺言だって同じです。
書店で販売している「遺言作成キット」を購入すれば、誰でも簡単に遺言を作成することができます。
「遺言作成キット」を読み込めば「遺言セミナー」だってできちゃいます。
ところで、遺言作成の効果って何ですか?
遺言作成したら不仲な兄弟が仲良しになると思いますか?
遺言作成の効果は、「揉めても相続手続きが進むこと」です。
ですから、<出口>を知っている相続コンサルは「最終的に勝てるかどうか」を基準に遺言内容・文言を考えるのです。
相続について勉強することは良いことです。
学んだことをしっかり相談者に伝えて下さい。
但し、過信してはいけません。
貴方にとってその方は一人の相談者かもしれませんが、相談者にとって相続は“一生に一度あるかないか”の一大イベントなんです。
相続にやり直しはききません。
相続対策は<出口>を見据えて提案しましょう。
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