投稿日:2021年3月16日
令和3年3月10日(水)付の夕刊(首都圏版)に『認知症対応 金融で新資格~顧客高齢化、トラブル防ぐ~』の記事がありました。
顧客の高齢化により手続きが滞ったり、金融取引でトラブルが生じたりすることを未然に防ぐため、銀行や証券会社が新しい資格を導入するそうです。
一般社団法人日本意思決定支援推進機構と一般社団法人金融財政事情研究会は「銀行ジェロントロジスト」という認定試験を始めました。同機構には三井住友信託銀行や京都信金等が参加しています。
一般社団法人日本金融ジェロントロジー協会も今年の秋から新しい資格認定制度を開始するとのこと。こちらは野村證券や三菱信託銀行、みずほ銀行等が参加しています。
(しかし、一般社団法人だらけ(笑)なんでこう言う団体は一般社団なんでしょうね。イメージなのかな…。)
どちらが主導権を握るのか気になりますが、大事なのは、認定資格を得ても結局最後は「モラルがすべて」だと言うこと。
証券外務員試験や生命保険の募集人資格等、金融商品を販売するために取得しなければいけない資格はたくさんあり、どの資格にも必ずコンプライアンスが含まれています。しかし、金融機関による不祥事はなくなりません。
試験を難しくしたらトラブルがなくなるかと言ったらそんなことはなく、形式的なルールさえ守っていれば何かあっても大丈夫とギリギリの線で数字を稼ごうとする悪知恵が増えるだけの話です。
さて、今回の高齢者対応。窓口の人間が認知症等の知識を身につけることはいいことです。が、資格保有者が大丈夫と太鼓判を押したとを後ろ盾にして、理解できないようなややこしい金融商品を販売したりしないですよね?
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