投稿日:2021年5月21日
令和3年5月19日(水)の新聞に『自宅担保融資が拡大~リバースモーゲージ、生涯返済ゼロも~老後需要 商品多様に』の記事がありました。
リバースモーゲージと聞くと、「懐かしいなあ」と思ってしまうのですが、実は密かに増えてるんですね。
なんで懐かしいかというと、
昔から何度か「盛り上がり→下火→盛り上がり→下火→盛り上がり」を繰り返してきた歴史があるからです。
バブルの頃は、
●自宅を担保にお金を借りていた親が想定より長生きし、融資残高が担保掛け目を超えてしまったので、追加担保を要求された
●親が死亡し、担保に供していた自宅不動産を売却しても完済できず、子が肩代わりした
なんてことあったんですよ。
昔は担保評価甘め、担保掛目高め、見通し楽観的だったので、地価が乱高下すれば、まあそうなりますよね。
銀行が取り組むだけでなく、地方自治体が主体となって積極的に推進していた時期もありました。「武蔵野方式」とか「世田谷方式」なんて聞いたことありますか?
それはさておき、今は自宅を売却しても債務を完済できない事態を避けるため、予め保険に加入してもらい、債務を相続人が負担しないで済むタイプが支持されているとか。それなら子は安心ですが、その分保険料や利率が高いんでしょうね。
利息すら払わなくてよいタイプも増えているようです。正にバブル期はこのタイプだったんですよ。本来支払うべき利息が自動的に借入元本に加算され、借入残高がドンドン増えていくタイプ。バブル期は地価が倍々ゲームで上がっていきましたから、誰も不安になんて思っていませんでした。
その他、リースバック方式もあるし、生涯賃貸住宅で良いと考えている人もいるし、「住まい」に関する考え方も多様化しています。
相続と言うとどうしても死後の世界を考えてしまいますが、その前にある長い老後の生活設計にも目を向けないといけませんね。
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