投稿日:2021年9月22日
ある会社からお客様向けセミナーの講師依頼があった際、主催者から次のように言われました。
「いつもは有名な税理士に講師をお願いしているのですが、今回は吉澤先生にお願いしたいと思いまして。どのような方が講師であっても今まで講師料を払ったことはほとんどなくて、仮に払ったとしても最高額は5万円です。吉澤先生には特別に5万円支払いますので、よろしくお願いします。」
主催者のセリフから、講師は「その先」があるから美味しいでしょ?やらせてもらえるだけありがたいでしょ?の背景が読み取れます。
確かに、「その先」があるのでしたらその条件で引き受けますが、当社に「その先」はありませんので正規料金を伝えたところ、驚いた顔で「セミナー後にお客様が来るかもしれませんし、知名度も上がりますよ。いい話じゃないですか!」と返されました。
ほら、当たり!
当社は基本的に一見さんお断りですので、例えセミナーに参加された方であっても、主催者を通して頂かない限り相談には乗りません。また、知名度を上げることにインセンティブを感じませんので、「こちらの条件に合わないようでしたらお断りします。」とお断りしました。
当社は講師そのものを「業」としている会社です。つまり「講師=目的」です。「手段」ではありません。
今まで講師を務めていた税理士が「その先」を狙って引き受けていたのか分かりません。毎月顧問料を貰っているから引き受けたのかもしれませんし、日頃からお客様の紹介を受けているのかもしれません。単に知名度アップを目論んでいたのかもしれません。
他の人がどのようなスタンスで講師を引き受けているかはともかく、少なくても当社には当社のスタンスがあります。
対価に見合ったいい話をしようと本気で考えますし、資料のたらい回しをせず最新の情報を提供しますし、参加者に有益な気付きを与えられるよう工夫します。
価値観が異なるのであれば、お互い不幸になるだけです。
講師も何かと大変なんです。(その3に続く…)
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