ブログ「相続の現場から」

新聞の見方『住宅ローン完済年齢上昇』がもたらす未来

投稿日:2020年10月5日

今朝2020年10月5日(月)の朝刊に『住宅ローン完済年齢上昇~平均73歳、年金生活不安定に~』の記事がありました。

 

2000年度の完済年齢は68.3歳、それが2020年度73.1歳20年間約5歳高くなったそうです。

 

これ、将来大きな問題になるのでは…と懸念しています。

 

【完済年齢の上昇理由】

①晩婚化による住宅取得時期の遅れ(37歳→40歳)

②超低金利による住宅価格の上昇

③上記②を背景にした借入総額のUP(1,900万円→3,100万円)

④返済期間の長期化(平均32.7年)

 

いくら70歳まで雇用が延びたとしても、役職定年再雇用制度若しくは勤務延長に伴う給与総額の抑制を考慮した賃金カーブの平準化等、高齢になってもまだ残債が残っているようだと老後の生活設計に支障をきたしてしまいます。最悪「老後破産」につながる話ですので、今回のデータは「その予備軍が世の中にたくさんいる」と言う事実を明らかにしました。

 

公的年金の先行き持続性に懸念がありますので、住宅ローン問題とは関係なく老後リスクは膨らんでいます。そこに住宅ローン問題が加わったら…と考えると不安しかありません。

 

また、一般的には住宅ローン残高が減るペースよりも住宅価格の値下がりペースの方が早い(元利均等返済の落し穴)ので、頭金ゼロ(もしくは少額)で住宅ローンを組み自宅を購入している場合、途中で売却しても残債が残ってしまう恐れがあります。

 

最近の話しだと、新型コロナウイルス感染症の影響により勤務先の倒産給与減額転職も増えています。当初の計画通りに返済できるとは限りません。

 

ペアローン(夫婦共同で組んでいるローン)を組んでいる方も注意が必要です。妻の出産休業収入減退職離婚等、人生には予期せぬ出来事がつきものですので、余裕をもった資金計画を立案しておく必要があります。

 

相続対策をからめ、世代を超えた資金計画、生活設計も当社は得意としています。

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