投稿日:2020年6月19日
先日読んだ専門誌に、「相続・事業承継に係る税理士と弁護士に必要なスキル」について書かれた論説がありました。
要約すると、次のような話でした。
「簿記や会計をベースとして考えればよい所得税や法人税と異なり、相続税や贈与税が関係する相続・事業承継では民法その他の法律をベースとして考える必要があるため、税理士にも民法等法律の知識が必要である。」
「弁護士も、相続・事業承継を成功させるためには実際の財産移転に伴う課税関係を踏まえて相談に応じる必要があり、税務の知識が必要不可欠である。」
確かにその通りですね。
具体的な事例として、
①生前贈与における特別受益、遺留分
②遺産分割における相続人や相続財産の範囲、遺言の有効性、分割により変わる課税関係
③M&Aにおける法的スキームと税務の関係
④生命保険の取り扱い
等が挙げられていました。
(あくまで個人的な意見ですが)更に士業への提言をプラスアルファするなら、
☑資産税に携わる税理士は、不動産にもっと強くならなければいけない
☑弁護士は、法的な解決の先、実際の着地の姿について説明する必要がある
☑士業は、聞かれたことだけに答えるのではなく、自ら引き出しを開ける必要がある
と感じます。
その辺り、士業としてそれぞれに専門分野と役割がある訳ですから、それを踏まえた上で士業と協業しながら案件をきちんとコントロールするのが相続コンサルタントの役割であるとも言える訳で、我々自身がもっと勉強し、知識を身につけ、高いレベルで士業と会話が成り立つよう日々スキルを磨くことで相談者の満足度が上がっていくのだと思います。
う~ん、深い…この仕事に終わりはないなあと感じる今日この頃です。
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