ブログ「相続の現場から」

記事はどこを切り取るかにより見方が変わる

投稿日:2026年6月29日

令和8年6月14日(日)付の新聞に、『ペット返さず 実家の真意~「これまでの言動から任せられない」~振り回された怒りの果て』の記事がありました。

 

密かにお気に入りの「揺れた天秤~法廷から~」シリーズ。

 

今回は、入院中に実家に預けたペットを「退院しても返してくれない」と両親を訴えた裁判が取り上げられています。

 

 

交際相手の男性と喧嘩し警察官が駆け付ける騒ぎを起こした女性が適応障害と診断され入院することになりました。

 

そこで飼っていたペット(犬1匹と猫1匹)を実家で預かってもらったところ、女性が退院しても「ペットは贈与されたものである」と返してくれませんでした。

 

女性が何度も「返してほしい」と連絡するも拒絶され、女性はペットの返還を求め両親を提訴します。

 

ここだけを読むと、「酷い実家だなあ…情が入っちゃったのかな?それにしても返さないって…」と女性側に立って思いました。

 

2024年10月、立川簡裁は「両親側はペットを引き渡す義務を負う」と判決します。

 

これを不服とした両親側は控訴しましたが、2025年4月、東京地裁でも結論は変わらずそのまま確定しました。

 

 

しかし、判決を通じ明らかになった事件の背景を知ると、両親側を擁護したくなります。

 

女性は恐らくメンヘラで、これまでの女性の言動や振る舞いから「ペットを返すとペットがかわいそうなことになる」と両親側は考えたようです。

 

女性が入院すると同時に児童相談所の施設に預けられた女性の子もペットを大事にしており、祖父母や叔母に「お母さんに渡すと殺されてしまうから預かっていてほしい」と頼んでいたそうです。

 

被害者は誰なのかを考えさせられると同時に、記事はどこを切り取るかによって見方が全く異なるなあ…と痛感しました。

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