投稿日:2026年7月31日
国税庁が取引相場のいない株式(いわゆる自社株のこと)の評価方法の見直しに着手しています。
2026年6月4日に第3回、同年7月3日に第4回の「取引相場のない株式の評価に関する有識者会議」が開催されました。
今後は、年内にあと数回「取引相場のない株式の評価に関する有識者会議」が開催され、年末までに取りまとめられた上で「令和9年度税制改正大綱」に方向性が記載され、来年中のパブリックコメントを経て、令和10年1月1日から新しい評価方法が適用となる予定です。
評価方法の見直しに着手するきっかけとなった会計検査院の指摘を読む限り、新しい評価方法で自社株を評価した場合、現行の評価方法よりも評価額が上がることは間違いありません。
しかも、日経平均株価が急上昇している影響を受け類似業種比準価額も上昇していますし、地価の高騰を受け純資産価額も上昇していますから、株価を低く抑えたい人にとっては評価方法の見直しと併せトリプルパンチといえます。
そのため、「新しい評価方法の適用を受ける前に株式を移転させてしまおう」と考える人が増えることが予想されています。
少しでも株価が低いうちに贈与等してしまえば税負担を抑えることができますから。
しかし、新しい評価方法が実際にどのようなものになるのか現時点では全く読めないため、今のうちに株式を移転させてしまうのが正解なのか…何とも言えません。
もしかしたら中小企業に対する政策的な配慮から小粒な改正になる可能性もありますし。
また、株価を引き下げを狙った対策に国税庁の伝家の宝刀“総則6項”が抜かれるリスクにも注意が必要です。
経済合理性のない行為、税負担の軽減以外に説明がつかない行為、贈与や相続開始の直前に行われた行為等には特に注意が必要です。
今後も本件の行方に注目していきたいと思っています。


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