ブログ「相続の現場から」

僕がマンションに住みたくないと思った直接の理由

投稿日:2025年3月19日

令和7年1月12日(日)付の新聞に、『平穏求め「採取手段」へ~「一刻も早くマンション追放を」~苦闘10年、共存か排除か』の記事がありました。

 

この毎週日曜日に連載されている「揺れた天秤~法廷から~」シリーズ、好きなんですよね。

 

勉強になるし、現実に起きているリアルな事件について色々な角度から考えさせられます

 

今回は、迷惑な住民が越してきたことにより平穏な生活が一変してしまったマンションの住民達が、管理組合の理事長を中心に、原因となった問題児の立退き(競売)を勝ち取るまでの奮闘を描いたもの。

 

改めてマンションは自分だけではどうにもならない運命共同体であることに寒気を覚えました。

 

また、明らかに迷惑行為を繰り返す問題児悪いのに、簡単には立ち退かすことができない現実にも考えさせられました。

 

この事案とは少し違いますが、僕も自分だけではどうにもならないマンションの恐ろしさを痛感した経験があります。

 

随分になりますが、当時勤務していた銀行転勤大阪異動した際入居した賃貸マンション(借上げ社宅)で、そこの住民とトラブルになったことがあります。

(長文ごめんなさい。)

 

僕が借りたのは駅から徒歩8分、閑静な住宅街にある総戸数20戸程度の小じんまりした築浅の綺麗なファミリー向けのマンションでした。

いわゆる分譲マンションの賃貸し物件であり、オーナーは遠く離れた九州の方でした。(投資用だったようです)

TVでCMをバンバン流している有名な賃貸業者(仲介業者)から紹介され契約したのですが、入居後に管理組合の理事から「ルールを守って欲しい」と注意を受けました。

きちんとルールを守っていたつもりだったので何のことか最初は分からなかったのですが、よくよく聞いてみたら契約時に僕が受け取っていた管理規約が他の住民達のものと違っていたんです。

僕は物件を紹介された際仲介業者から色々な条件の説明を受け、その条件ならばOKと契約した経緯があるため「悪いのは間違った規約を交付した仲介業者である」と仲介業者の責任を問いました。

しかし仲介業者もオーナーから預かっていた規約に基づいて説明しており「悪いのはオーナーだ」と責任逃れし、オーナーは「売主から交付された規約であるから間違いない」と言い張ります。

埒が明かないと僕が直接分譲主である不動産会社に問い合わせした所、これがもの凄くいいかげんな会社で、その時その時で適当に販売していたようなんです。

僕は、仲介会社に仲介責任を問い「オーナー、不動産会社と話し合った上で管理組合と話し合い解決して欲しい」と依頼しましたが、誰も主体的に動こうとせず、責任も取らず、時間だけが過ぎていき、問題が解決する兆しがありません。

そうこうしているうちに、一部筋の悪い管理組合の理事達が僕に嫌がらせをしてきました。

例えば、『賃借人は40台ある駐輪場のうち2台だけ屋根がついていない雨ざらしの所に駐輪しなくてはならない』と独自ルールを作り、僕の自転車を勝手に動かしたのです。ほとんどの住民が分譲マンションの購入者で、賃借人は僕を含め2世帯しかいませんでした。駐輪場の使用料は屋根の有無に関わらず同額です。そんなルールは聞いていないので入居時に割り当てられた区画に戻したところ「勝手に人の場所に止めるな」と争いになりました。

夜中の2時まで玄関横の共用スペースで詰められたこともありますし、理事数名が押しかけてなかなか帰ってくれないこともありました。エントランスですれ違う際舌打ちされたり、嫌な顔されたり、寸前でエレベーターを閉められたり、まるで子供の喧嘩です。

弁護士に相談し徹底的に懲らしめてやろうかと思ったのですが、問題を大きくしたくない勤務先から「転居を伴う引っ越しではないので本来転居費用は自己負担ですが、今回は事情を勘案し転居に伴う実費の全てを会社が負担するので別のマンションに転居して欲しい」と言われ、問題の根である不動産会社からも詫びがあったため、結局入居から半年足らずで転居することにしたのです。

 

その後、親しかった入居者から聞いたところによると、管理組合を牛耳っている一部の狂った理事のおかげで雰囲気がドンドン悪くなり、マンションを手放す住民が急増し、資産価値ダダ滑り状態らしいです。

 

結局自分達の手で資産価値を棄損させているという情けなさ

 

ということで、元々自分だけではどうにもならない運命共同体のマンションに魅力を感じていなかった所、実際にトラブルに巻き込まれ、それが確信に変わり、マンションで暮らすことはないなと思うようになった訳です。

 

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